Secret Port2 ~シークレットポート~ | Secret Port ~むつむらの小説~

Secret Port2 ~シークレットポート~

5人は家から出て、目的地までの道のりを決めた。

今回の目的地は徒歩で15分くらいの距離にある土手だ。

家から目的地までひとりひとりが別の道を通り歩いていく。

とは言ってもただ歩くわけではない。

今回の目的は家の周りのストリートビューの地図を作ることだ。今日葵がつくっているアプリに必要になるらしい。

さっきのケースに入っていたコンタクトレンズがカメラの役割をはたしていて、装着者が見ている景色をリアルタイムにパソコンに転送して録画、閲覧することができる。

このコンタクトレンズを発明したのも日葵だ。これを聞いたとき、湊たちは

「絶対売れるから、売りなよ」

といったのだが、日葵は

「これ単独じゃ使い道がないし、別に趣味で作っているだけだから」

と言ったので市場には出回っていない。

Secret Portのメンバーだけのオリジナルのコンタクトレンズだ。

ちなみに作った当初はカメラの役割だけしかなかったのだが、日葵がアップグレードをしたため、コンタクトレンズが液晶の役割を果たせるようになった。

そのために、コンタクトレンズに映像を転送すれば、転送された映像をコンタクトをつけているだけで見ることができる。

日葵が土手までのルートをそれぞれに転送する。

「みんな準備はいい?」

5人がつけているイヤホンに日葵の声が届く。

「準備いいよ!」

5人は土手に向かって進んでいく。

湊  「今日って何か宿題出てたっけ?」

颯  「数学と英語。湊はいい加減先生の話聞くようにしたほうがいいと思うよ」

彩羽 「ほんとに!今日もまた授業中何かしてたでしょ!」

有紗 「そのくせどうでもいい話だけは聞いてるんだから」

湊  「なんで宿題あるか聞いただけなのにお説教されなきゃいけないんだよ!亮、宿題終わってる?」

亮  「うん終わってるよ」

颯  「なんで学校から直接ここにいるのに終わってるわけ?」

亮  「授業暇だから、宿題出そうなところを先にやっておいた」

湊  「さすがだぜ。明日の朝写させて」

亮  「ダメって言ってもいつも勝手に写してんじゃん」

何気ない会話を続けながら、土手に向かっていく。

珍しく車どおりが激しい。会話の中にノイズが聞こえる。

すると突然

ドン

落下音が聞こえた。

彩羽 「誰かイヤホン落としたでしょ。」

だれも特に気にもせずに土手に向かっていく。会話も途切れ、静かに進んでいった。

湊以外の4人は土手に到着した。

「湊―、聞こえるー?お前以外みんな来てるんだけど」

少し待っても湊は来ない。

「もしもし日葵さん?湊が来ないんだけど今どの辺にいるかわかる?」

湊の現在地を確認してもらう。

「ちょっと待ってね。んーと湊の映像はっと。あれおかしいなまたバグかな?映像は受信できてるのに、映像が暗いんだよね。GPSは・・・あれ?土手とは別の方向に進んでいってる。車にでも乗ってるのかな。」

「え?湊どこ向かってるの?」

「すこし調べてみるから、みんな一回部屋に戻ってきて」

その時はまだ誰も今起きていることに気づいていなかった。

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