Secret Port7 ~シークレットポート~ | Secret Port ~むつむらの小説~

Secret Port7 ~シークレットポート~

 湊は自分がここから救出されたやすくなるように自分ができることは全部やろうと考えていた。

 自分ができることの中で一番やるべきことは視力を回復させることだ。

 今のこの目隠しをされている状況では4人が助けに来ても状況が全く呑み込めない。

 さらに逃げる時も大きなタイムラグが生じてしまう。それに目隠しがなくなればできることが格段に広がる。

 できる事ならこの手足を開放してもらいたいところだけど、それは実質人質の解放になってしまうから無理だな。

 というわけで湊は目隠しを外してもらう交渉をすることを決意したのだが・・・。

 さぁここからどうやって交渉を始めようか。

 そもそもこの人達は何のために俺に目隠ししているのだろう?移動中なら移動場所を知られたくないとか意味がありそうなんだけど、ここで目隠しを付けたままにする必要あるのか?

 意外と犯人って俺が顔を知ってる人だったりして。

 それはないか。違う違う目隠しだ。まぁ話の流れでなんとなく進めていくか。

湊  「あのー」

男  「なんだ?」

湊  「口は話せるように、ガムテープを取ってくれたのは感謝しているんですが、なぜ目隠しはとってもらえないんでしょうか?」

女  「なぜってなぜ?」

男  「別にわざわざとる理由がなかったからだが、取ってほしいのか?」

 えっ?こんな簡単にとってもらえちゃう流れなの?

 ふー、あせるなー。百里行くもの九十九里を半ばとすってこの前先生が言ってたし。

 ここで間違えたら俺の負けだ。逆にとってもらえた段階で俺の勝ち。天下分け目の大勝負だ!

湊  「とってほしいです。小さいころから暗いのが苦手で」

女  「どーするの?とるの?とらないの?」

 俺の会心の演技をガン無視かよ。結構いい出来だと思ったのに・・・

男  「連絡がないし、息子の様子を送ってやるか。よし、取れ」

よし、勝った。女が湊の目隠しをとった。

 久しぶりの外の光に目が慣れない。

 少しずつ慣れてきたときに湊は写真を撮られていることに気づいたがどうせ送る写真だろうと気にしなかった。さぁここからが勝負だ!ほとんど勝ったも同然なんだけど。

 湊が視点を一点に三秒間集中させた。すると湊の瞳にわずかに光が浮かんだ。

 湊以外はよく見ても気づかない程度の小さな光だ。

 しかし湊の目には『起動』の文字がしっかりと浮かんでいる。

 そう、今日ここに連れ去られる前に使っていたコンタクトを起動したのだ。

 これがあれば日葵たちのもとへ自分が今見ているものをリアルタイムで送信することができる。

 中の状況もよくわかるようになるし、犯人像もよくわかる。

 湊がどうしても目隠しを外させたかったのはこれができるからだ。

 思ったより簡単にいってびっくりしたけど。ふーとりあえずあいつらからの連絡待ちか。

 

次の話

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