Secret Port9 ~シークレットポート~ | Secret Port ~むつむらの小説~

Secret Port9 ~シークレットポート~

ここまでのあらすじ

中学生の5人は放課後、家の近くで遊んでいた。その最中、5人の中の1人・湊が何者かに誘拐されてしまう。湊が身に着けているのは、周囲の音を拾うキーホルダーと見たものを転送することができるコンタクトレンズ。プログラミングの天才にして湊の姉・日葵と4人は湊を救出すべく、湊が連れ去られた工場の近くへ。現状を打開するべく日葵がコンタクトに文字を投影するプログラミングを作成して・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

湊のもとに日葵からのメッセージが届いたのは、目隠しがなくなってから5分くらいしてからのことだった。

 

『ん?何か写ってるな。』

 

メッセージに気づいた湊は目に集中する。

 

『愛する弟・湊へ げんきー?お姉ちゃんが助けに来たよ。』

 

 緊迫している状況にいるであろう弟に送るべきではないメッセージに湊は思わず吹き出しそうになる。この場にふさわしくない感情を感じた男が湊に問いかける。

 

男  「どうした?頭でもおかしくなったか?」

 

女  「ほっとけばいいよ。こんなところにいつまでもいたらおかしくもなるさ。」

 

女が無理やり会話を止める形になる。

 

湊はそんな会話があったことに気も留めず送られてくるメッセージに集中する。

 

『メッセージが届いてたら視界を右に移動させて』

 

指示が届いたので、言われた通りに右に移動させる。しばらく待つとまた支持が送られてくる。

 

『男の顔写して』

よくわからない指示に一瞬疑問を持った湊だったが、自分が置かれている状況を考えて、意図を理解した。

 

今の角度だと湊から犯人の男の顔はよく写らないのだろう、というよりは湊の肉眼でもよく見えない。

 

湊はどうすれば男を近づけられるのか考え始めた。今になって冷静に考えると男が今の位置より近づいてきたことはないことに気づいた。車で連れ去られた時も背後から湊を車に押し込んだのが男で運転しているのが女だった。

 

誘拐時について考えれば、力がある男が連れ込むのが当然だとは思うが、顔をはっきりと見せないのは何かの意思を感じる。

 

なんてことを湊が考えているとまたメッセージが送られてきた。

 

『犯人が2人だったら右向けて』

 

より簡単な指示が来たことに少し不満を感じた湊だったが、自分を助けに来てくれたのにそれは違うと、指示に従う。

 

声の感じといい、気配といいおそらく犯人は男と女の二人。そう考えた湊は先ほどと同様に右へ視界を動かす。

 

湊が指示に従い、右へ視界を動かしてから5分ほどしてから、さらにメッセージが送られてきた。

 

『10分後に突入するよ!』

 

犯人の数がわかったから作戦を立てたのだろう。

 

湊の右目に600という数字が映し出され1秒ごとに数字が減っていく。

 

カウントダウンだ。

 

湊に残された時間は10分。それまでに自分がここから脱出するためにできることはすべてしなくてはならない。間違っても自分以外が傷つくことがあってはいけない。そう決めた湊は頭をフル回転させ、次にやることを考え始めた。

 

次の話

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