Secret Port10 ~シークレットポート~ | Secret Port ~むつむらの小説~

Secret Port10 ~シークレットポート~

場所は日葵たちに移って、工場付近の車内。

 

有紗 「湊が右のほうに向いたよ。」

 

有紗がそう告げたのは日葵が湊にメッセージを送ってすぐのことだった。

 

日葵 「よし!無事に湊にメッセージが遅れた。これでこっちからは湊にメッセージを送れるから指示を出せば、連携もできるよ。」

 

颯  「おおー、すげー。ここからどうする?」

 

彩羽 「とりあえず男の人の顔が見たいよね。」

 

日葵 「おっけー。」

 

日葵はキーボードを打ち、最後にENTERを押した。

 

日葵 「送ったよ。」

 

亮  「男の顔も確かに大事なんだけど、顔がわかってもできることが増えるわけじゃないし、それより犯人の人数のほうが大事だと思うんだけど」

 

彩羽 「確かに」

 

日葵 「亮君の言う通りだね。それに湊があの位置にいる限り男の顔が見えないから、男を近づけなきゃいけないから大変だもんね。」

 

日葵は再びキーボードで文字を打っていく。

 

颯  「え?湊からはメッセージ送れないんでしょ?どうやって人数を聞くの?」

 

亮  「犯人は今わかっている段階で2人でしょ。だから2人なのかを聞けば、かなりの高確率で当たると思うんだけど」

 

日葵 「うん。そうした。」

 

颯  「え?今わかってなかったの俺だけ?」

 

他の4人が静かに笑う。続けて湊からの映像が右に動いた。

 

日葵 「2人だって」

 

颯  「もう突入しかないでしょ!」

 

有紗 「はぁ。ねぇ颯、突入するのはいいとしてもどうやって突入するのかっていう話を今からするの。」

 

彩羽 「それくらい察してよね。」

 

颯  「だってよ、亮。どうするの?」

 

颯がこのような扱いを受けるのはいつものことだ。本人もいつものことなのでもう気にしていない。

 

亮  「犯人が2人だから、まずは2人を分断させるのが先決だね。1人をおびき寄せて、もう一人を湊から離すのが理想的。」

 

亮は4人に向かって作戦を話す。

 

大まかに作戦はこうだ。

彩羽と有紗は湊がいるほうのドアに回る。颯と亮は逆側のドアで大きな音を鳴らし、犯人の注意をひきつけ、呼び寄せる。犯人が出てきたところを抑える。もう1人が湊から離れたら、彩羽と有紗が湊を助けに行く。日葵は視覚リンクをうまく切り替えて必要な時に必要な映像を転送する。

 

颯  「おおーやるじゃん。俺が先陣をきるっていうところもいいよな。」

 

亮  「これだけは約束してほしいんだけど、自分の身を一番に考えて。状況次第では作戦の通りにいかないこともあるだろうし、湊を助けるのが目的なんだけど、人質が増えたら意味がないでしょ。」

 

亮が作戦を締めくくる。

 

日葵 「じゃあ10分後に作戦開始」

 

日葵は湊にカウントダウンを転送する。5人はイヤホンを付けそれぞれの持ち場に向かう。

 

湊の救出劇が始まろうとしていた。

 

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