Secret Port13 ~シークレットポート~ | Secret Port ~むつむらの小説~

Secret Port13 ~シークレットポート~

残り300秒

それぞれが持ち場についた。

残り時間が5分。各々の緊張が高まっていく。

それでも5分は今の彼らにとって、今まで経験したことがない5分間だった。

1秒1秒がすごく長い。

この5分間は大切な5分間だ。

逃げる際に邪魔になるものはないのか、もしもの時どこを通ればいいのか、きちんと見て、考える。

颯  「おい!亮、あの車見えるか?さっきからずっとあそこに止まってるけど。」

亮  「は?どこ?」

颯  「手前の雑木林の奥のほう」

亮  「ちょっと待って」

そういって亮はコンタクトの望遠機能を使って、焦点を奥のほうに合わす。

確かに大きな車が見える。

スモークガラスになっているように見えるが、特別に変なところは見られない。

亮  「見えたけど、別に普通のでかい車じゃない?それよりさっきからって言ってたけど、だいぶ前からあんなところまで見てたの?」

颯  「人が出たり入ったりしてるから、変な車だなって思って」

ちなみに亮がコンタクトの望遠機能を使ってみていた車を颯は裸眼で見ている。

亮が目が悪いという訳ではなく、颯の目が特別に良い。

でも颯は『眼鏡をかけたほうが頭がよさそうじゃん』と言って普段は眼鏡をかけて生活している。

それもあってみんながコンタクトをつけている中で、1人だけ日葵に眼鏡にしてもらって、眼鏡をつけている。

残り150秒

日葵 「みんな聞こえる?湊が見ている工場の中の風景を送るから、イメージトレーニングして。特に颯くんと亮くんはよくして。彩羽ちゃんと有紗ちゃんは湊を助けてから逃げるまでのコースを確認して。湊までの距離は近いから、タイミングだね。こっちで指示を出すから、ちゃんと聞いておいて。」

4人に映像が送られてくる。

颯  「工場って思ってたより、見通しいいんだな。こっちのドアを開けるとすぐに湊までみえるぜ。」

亮  「荷物運ぶのに真ん中は開いてたほうが便利だからな。その分壁のほうは死角だらけだ。」

颯  「一応死角にも気を付けておいたほうがいいな。」

亮  「気を付けておいたほうがいいのはいいけど、俺らはできれば工場の中には入らないほうがいいんだからな。」

颯  「うん。わかってる。」

それぞれが作戦を確認する。

残り60秒

 

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