Secret Port25~同級生からの依頼~ | Secret Port ~むつむらの小説~

Secret Port25~同級生からの依頼~

湊たちはSecret Portから飛び出し六角公園に向かった。

Secret Portから六角公園までは徒歩でも十分に行ける距離だ。

六角公園に行く一本道にたどり着くと、颯が公園の入口に向かって走り始めた。

湊  「はぁ、あいつ朝から本当に元気だよな」

そんなことを言われているとは露知らず颯は公園を覗き込み、戻ってきた。

颯  「だれかいるぞ。あの人かな?依頼者は。どんな話かな?楽しみだなー」

颯はテンションが上がりいつになく饒舌になる。

公園に入ると確かにそこには人がいた。

亮  「あれ?」

公園にいたその人を見て、亮が少し考えた。

亮  「健太くん?」

名前を呼ばれた男の子は湊たちのほうへ振り向く。

亮  「あーやっぱり健太くんだ。ここで何してるの?」

健太 「朝のこの時間にここに来たってことはやっぱり亮くんたちがSecret Portだったんっだね」

颯  「おい亮。誰だ?」

亮  「あぁそうか。みんなはクラスが違ったんだもんな。去年同じクラスだった健太くん」

健太 「よろしくね!湊くんに颯くん、彩羽さんに有紗さん」

颯  「あれっ?会ったことあったっけ?なんで名前知ってるの?」

亮  「相変わらずだなぁ健太くんは。健太くんは同級生の名前を全員覚えているんだよ」

彩羽 「ほんとに?!すご~い」

湊  「それで、なんで健太くんがここにいるんだ?」

健太 「僕がみんなに依頼したからだよ」

湊  「やっぱりって言ってたけど俺らがこの活動してること学校のみんなには言ってないと思うんだけど・・・」

健太 「様子を見てればわかるよ。一時期Secret Portが話題になっていた時があったでしょ?その話題を持ち込んだ人がいるはずなんだ。誰かなって思ってみてたんだけど、よく考えたら誰にも気づかれずに話題を作って、Secret Portみたいな活動ができるのはこの5人だけだ」

颯  「ほぇ~。ほんとにすげーや」

湊  「そのことなんだけど・・・」

健太 「みんなには言うなってことでしょ。大丈夫わかってる。やりづらくなるもんな」

亮  「じゃあ依頼のことなんだけど」

健太 「僕からの依頼は美鈴ちゃんにこのノートを返して、ありがとうとごめんねを言いたいんだ」

この後、健太からの詳細な依頼内容が説明されたが要約すると以下の通りだ。

夏休みの3日前つまりテストの2日前、風邪で休んでいた健太が病み上がりで学校に出席した。

その日はテスト前最後の数学の授業だった。

前回の授業に出席していなかった健太は休んでいた分のノートをとっていない。

そのことで困っていると、隣の席の美鈴がもう使わないから貸してあげると、健太にノートを貸してくれた。

健太は次の日にノートを返すつもりだったのだが、美鈴が風邪で2日間欠席してしまった。

もしかしたら自分が風邪をうつしてしまったのかもしれないという謝罪の思いとノートを貸してくれた感謝の気持ちを伝えたいのだが、自分だけで直接伝えられる自信がないから手伝ってほしいというものだった。

健太 「僕、自分に自信がないんだ。だから話しかけられないんだ。真っ先に僕なんかが話していいのかなって思っちゃうんだ」

颯  「美鈴ちゃんかわいいもんな。おれも話しかけるとき緊張するよ」

彩羽 「おい!」

彩羽が少し怒りながら、空気を読めよというような感じでツッコミを入れる。

湊  「うん。わかった。依頼を引き受けよう。依頼内容は健太くんが直接美鈴ちゃんにノートを返して、感謝と謝罪を伝える。これでいい?」

健太 「うん。よろしく頼むよ」

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